梅雨の錦鱒(マリーナホップ店増田釣行記)

 2017年6月9日

6月に入って1週間が経ちました。
例年であればサツキマスの遡上のピークは過ぎ、釣果も落ち着いてくる頃です。
しかし、今年はまとまった雨が降らず渇水のため、遡上のスイッチが入らないのかピークがまだ来ておらず、時折降る雨の度にぽつりぽつり釣果を聞くほどに留まっています。

そんな中で、6日の晩から降り始めた雨。
翌7日には、四国・中国・近畿・東海・関東甲信地方で一斉に梅雨入りが発表されました。

7日は、社長にライトケンサキにお誘いいただいていたので、エース池内店長と休みを合わせて釣行予定だったのですが、荒天のため中止と連絡が。

全トラウティストが待ち望んだと思われる雨。
もちろん僕達も例外ではなく、待ちに待った好機を狙って、池内店長と二人、錦川へ向かいました。

朝7時、現地に集合。
雨は、しとしと落ちる程度で、少し水位が上がっているものの、それでもサツキマスにとって最高潮となる水位には程遠い状態。
しかし、濁りは入っておらず、今まで下流で遡上の機を窺っていたサツキマスが動くタイミングに間違いなさそうです。

2日に錦川へ行き、1尾をキャッチしている池内店長は、おおよその状況を把握済み。
狙いを下流域に絞り、サツキマスが足を止めそうなポイントを回っていく作戦に決定。

最初に向かったのは、ゆっくり流れる水深のあるポイントで、いかにもサツキマスが溜まっていそうな雰囲気です。
下流側に僕、上流側に少し離れて池内店長が入り釣り開始。
そしてわずか数投したところで、下流から池内店長が呼ぶ声が聞こえます!!
目を向けるとファイト中と思われる光景が!
慌てる僕をよそに、スムーズに魚を寄せ一気にネットイン!!

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サイズは40cmに届かないものの、綺麗な魚体。
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ルアーは定番、バスデイ/SG80F
カラーはグリーンゴールド。

フックは、オーナー/STX-38ZN。
テール付近のショートバイトを捕らえたと思われる掛かり方。
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水中でのリリース動画の撮影に成功、元気良く流れに帰って行きました!

その後は、僕が上流に入り続行。
魚がこのポイントに入っているのは間違いない。
期待しながらキャストしていると、ここぞというところでドンッ!
ですが、正体はニゴイでした。
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ニゴイもたくさんいる鮎を盛んに追って活性が高いようです。

そのあとも、そのポイントを攻め切りましたがノーバイト。

期待を込めて移動したのは、最初のポイントから少し下ったところにある池内店長が前回バラしているポイント。
この日も雰囲気はあったのですが、ここでは反応なし。

3箇所目。
対岸に流れが走り、岩盤やテトラがあり、水深もある。
僕が上流側、池内店長は下流側に分かれ釣り開始。
開始早々に池内店長にチェイスが!
そしてすぐさまヒット!!
急いでスマホのムービーで撮影開始!
1尾目よりやり取りに時間が掛かっていることからサイズが良さそう!
慎重なやり取りから、ザバッとネットイン!!

見事な40アップ!!
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ルアーは1尾目と同じくバスデイ/SG80F、カラーはグリーンゴールド。
この日の状況に完全にマッチしているようです。

この太さと体高。
側線付近に薄っすら浮かぶピンクと朱点も美しい!
背中の傷がファイトの激しさを物語ります。

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写真を撮り終え、釣りを再開してすぐさま池内店長からバラしたと声が!
しかも先程の40アップより大きかったようで、期待しながらキャストしていると、僕にもチェイス!
惜しくもバイトまで至らなかったものの、朝一に池内店長がヒットさせたポイントより明らかに反応が多い。

気が付くと雨が勢いを増してきていました。
ルアーを今まで反応があったSG80Fから、よりアピール力のある流神/雷にチェンジ。
ロッドを立て、表層付近を泳がせ、雷の独特なアクションで食い上げさせるイメージ。
その3投目・・・

対岸付近に着水後、流れに合わせゆっくりハンドルを5回転ほどさせたところでロッドに激しい衝撃が伝わる!!
余りのバイトの凄まじさに声が出ない。
フッキングが決まりファイト開始、と思った所でラインテンションが抜ける。
バレた・・・?
何が起こったのか分からないまま、ゆっくりリールだけ巻いているとかすかな重みが。
ハンドルを巻くスピードを早めると徐々に伝わる生命感。
まだ魚が掛かってる!
さらにハンドルを巻くスピードを上げ、テンションを掛ける!
フッキング後にテンションを保てない程のスピードで手前に走ってきていたようです!
テンションが掛かったかと思いきや、すぐさま左右に走る!
一瞬たりとも気が抜けない。
上流のカーブの先にいると思われる池内店長を呼ぶ余裕もない!
それでも徐々に寄ってきて、いよいよランディング。
ネットは、本店店長ゲーリー重森さんに長期間借りている縦内径30cmの渓流用。
どうにかなるだろうと思っていたのが大間違い。
全く入る気がしない。
しかし、岸にもずり上げれそうな感じではなく、ネットに入れるしかない。
タイミングを見計らってテール側からネットを出す!
体のどこかに触れてしまったのか、ネットに半分ほど入ったところで再び走る!
途端に嫌な汗が吹き出たが、まだバレていない!
そして2度目のチャンス!
頭からだったのか、テールから掬ったのか、無我夢中だったため思い出せませんが、ネットの中にはサツキマスが入っていました。

手が震えている。
少し息を整えたあと、池内店長へ釣果を知らせる。
「おめでとう!」
がっしりと握手で祝ってもらいました。

サイズは41cm。
錦川 サツキマス (2)

錦川 サツキマス (4)

顔が小さく、盛り上がった背中。
少し落ちた鼻もかっこいい。
錦川 サツキマス (12)

錦川 サツキマス (7)

この魚を引き寄せてくれた、地元錦川で生まれたルアー、「流神/雷」。

錦川 サツキマス (27)

池内店長が釣った40アップとの2ショットも撮ることができました。

錦川 サツキマス (3)

錦川 サツキマス (15)

その後は、少し遅れて錦川へ来ていた重森店長と合流。
沈下橋の下で昼食をとりながら情報交換。
錦川 サツキマス (9)

昼食後、3人で池内店長と僕が釣ったポイントに入りますが、重森店長に一度何かの強いバイトがあったのみ。
雨に加えて風も強くなり、体が冷え切っていたこともあり、ここで終了となりました。
錦川 サツキマス (1)

今年は、自分には釣れないのではないかと思っていたサツキマス。
偶然が重なり、幸運にも満足いく魚を釣ることができました。
これで心置きなく渓流に行ける。
そう思っていたんですが、もう1度あの衝撃的なバイトを味わいたい自分がいます。